なぜ「信用情報が不安」な事業者が増えているのか
コロナ禍以降、多くの中小企業・個人事業主が資金繰りに苦しんでいます。ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)の返済が本格化し、返済遅延や信用情報への影響が出始めている事業者も少なくありません。
帝国データバンクの調査によると、2024年のゼロゼロ融資利用企業の倒産件数は過去最多の900件超を記録。返済が滞り、信用情報に傷がついた結果、追加融資も受けられない——そんな「負のスパイラル」に陥る事業者が増えています。
このような状況で注目されているのが、信用情報に頼らない資金調達方法です。
信用情報とは何か?審査でどう使われるか
信用情報機関の役割
日本には3つの信用情報機関があります。
| 機関 | 主な加盟業者 |
|---|---|
| CIC | クレジットカード会社、信販会社 |
| JICC | 消費者金融、一部銀行 |
| KSC | 銀行、信用金庫、信用組合 |
これらの機関は、個人のクレジットカードやローンの利用履歴、返済状況、事故情報(延滞・債務整理等)を管理しています。
銀行融資における信用情報の影響
銀行融資では、法人の代表者個人の信用情報が必ず照会されます。以下の事故情報があると、審査通過は極めて困難です。
- 61日以上の延滞(現在進行中・解消済み問わず)
- 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)
- 代位弁済
- 強制解約
事故情報の登録期間は5年〜10年。この間、多くの金融機関からの借入が事実上不可能になります。
ファクタリングが信用情報を見ない理由
ファクタリングが信用情報を参照しないのは、ビジネスモデルの構造に理由があります。
審査対象が「売掛先」だから
ファクタリングは「売掛金(請求書)の売買」です。ファクタリング会社は売掛金を買い取り、その売掛金の支払期日に取引先から支払いを受けて利益を得ます。
つまり、**お金を回収する相手は「利用者」ではなく「売掛先(取引先)」**です。そのため、審査で重視されるのは利用者の信用力ではなく、売掛先が確実に支払ってくれるかどうかです。
融資ではなく「債権の売買」だから
銀行融資は「お金を貸して、返してもらう」取引です。返済能力を確認するために信用情報の照会が不可欠です。
一方、ファクタリングは「売掛債権の売買」であり、利用者は債権(請求書)を売るだけです。返済義務は発生しません(ただし2社間ファクタリングでは集金業務を委託されるケースがあります)。
この構造上の違いが、「信用情報を見ない」という特徴を生んでいます。
ファクタリングの審査で見られるポイント
「信用情報を見ない」からといって「審査なし」ではありません。ファクタリング会社は以下のポイントを審査します。
1. 売掛先の信用力(最重視)
売掛先が上場企業、大手企業、官公庁であるほど、審査通過率は高くなります。売掛先の業種、規模、過去の支払い実績が確認されます。
2. 売掛金の実在性
架空の売掛金でないことを確認するため、以下の書類が求められます。
- 請求書のコピー
- 契約書や発注書
- 過去の入金履歴(通帳コピーなど)
3. 売掛金の支払期日
支払期日が遠すぎる売掛金(3か月以上先など)は、リスクが高いと判断されることがあります。
4. 利用企業の事業実態
利用企業が実際に事業を行っているか、売掛先との取引実態があるかは確認されます。
ファクタリングが選ばれる5つの理由
理由1: 最短即日で資金化できる
銀行融資は審査に2〜4週間かかりますが、ファクタリングは最短即日〜3営業日で資金化できます。急な資金需要に対応できるスピード感が魅力です。
理由2: 負債が増えない
ファクタリングは借入ではないため、バランスシート上の負債が増えません。将来的に銀行融資を受けたい場合、負債比率を悪化させない点は大きなメリットです。
理由3: 担保・保証人が不要
不動産担保も連帯保証人も不要です。売掛金さえあれば利用できます。
理由4: 信用情報に記録されない
ファクタリングの利用は信用情報機関に記録されません。将来の融資審査に影響を与えることはありません。
理由5: 赤字・債務超過・税金滞納中でも利用できる
自社の財務状況が厳しくても、売掛先の信用力が高ければ利用可能です。これが、多くの資金繰りに困った事業者がファクタリングを選ぶ最大の理由です。
ファクタリングのコストと注意点
手数料の相場
| 契約形態 | 手数料相場 |
|---|---|
| 2社間ファクタリング | 8%〜18% |
| 3社間ファクタリング | 2%〜9% |
銀行融資の金利(年1%〜5%程度)と比較すると高めです。これは「スピード」「審査の柔軟さ」「信用情報不問」というメリットの対価と言えます。
複数社で比較することが重要
ファクタリング会社によって手数料率や審査基準は大きく異なります。1社だけで決めるのではなく、複数社に見積もりを取って比較することで、最適な条件を見つけられます。
悪質業者に注意
ファクタリングを装った違法な貸付を行う業者も存在します。以下の特徴がある業者には注意してください。
- 手数料が30%以上と異常に高い
- 「償還請求権あり」の契約(実質的に融資)
- 契約内容の説明が不十分
- 会社の住所や代表者が不明確
信用情報に不安がある方の行動プラン
- まず自分の信用情報を確認する: CIC・JICC・全国銀行協会(KSC)で本人開示請求(各1,000円程度)ができます
- 利用可能な資金調達方法を整理する: 信用情報の状態によって使える方法は異なります
- ファクタリングの場合、複数社に見積もりを取る: 手数料・対応スピード・買取可能額を比較
- 中長期的な信用回復計画を立てる: 事故情報の登録期間を把握し、回復後の資金調達に備える
まとめ
信用情報に不安があっても、資金調達を諦める必要はありません。ファクタリングは、売掛金を活用した資金調達方法であり、利用者の信用情報は審査に影響しません。
売掛金をお持ちの事業者の方は、まずは複数のファクタリング会社に見積もりを取り、自社に合った条件を探してみてください。ファクタリングの基本は「ファクタリングとは?初心者向け完全ガイド」で、手数料の相場は「ファクタリング手数料の相場は?2社間・3社間の違いを徹底解説」で解説しています。ブラックリスト状態の方は「ブラックリストでも資金調達できる?信用情報に頼らない方法」もあわせてご覧ください。銀行融資の代替手段については「銀行融資の審査に落ちたらどうする?代替の資金調達5選」が参考になります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況に応じた判断は、専門家にご相談ください。
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